何のことか、と思われる方もいらっしゃるかも知れませんね。
私は、中学・高校と吹奏楽部でした。
吹奏楽も他のスポーツと同じように、その技量を競うコンクールがあり、
その全国大会が行われていたのが東京杉並にある普門館というホールです。
普門館は、云わば、甲子園。
選ばれた楽団しか足を踏み入れることのできない、
吹奏楽に触れたことのある者にとっては、憧れの聖域、聖地です。
その普門館ですが、このほど、改修工事を断念し、取り壊しが決まったとのニュースを目にしました。
思わず、涙が出ました。
でも、築40年を超えたホールですから、改修をすることになったとしても、
暫くは別な場所で開催することになっていたでしょうし、
その古い建物で、事故等起きてしまったら、『普門館』という
名前に傷がついていたかもしれないと考えると、
何かが起きる前に決断されたのはよかったと思うべきなのでしょう。
普門館で演奏できたたくさんの楽団も、叶わなかったけれど、憧れ続けた楽団も、
皆、感謝しているのではないでしょうか。
部活動って一生懸命打ち込むものでしょうけれど、私個人の経験上、
あんなに“夢を追いかけて一生懸命だったこと”は、他にありません。
夢を追いかけることができただけでも、感謝しなくては、と思います。
取り壊しの際には、吹奏楽に青春をささげたたくさんの人が、その最後の姿を
見届けに行かれることでしょう。私もぜひ、見届けに出かけたいと思います。