2026.06.15

『がんの疑いあり』と言われた日の心境

今回は、『がんの疑いあり』と言われた日の心境について綴りたいと思います。

健康診断について、以前、医療機関に勤める実姉からこんな話を聞いたことがありました。

本当に危険性が高い場合は、健診先から直接連絡が入る。

逆に、結果表に「要再検査」と書かれている程度であれば、そこまで過度に心配する必要はない、という話です。

今回、私はまさにその通りの体験をすることになりました。

健康診断を受けてから10日ほど経った日の夕方、スマートフォンに見知らぬ電話番号から着信がありました。

普段であれば、知らない番号には出ないことが多いのですが、その時に限ってなぜか電話に出ました。

電話の相手は、健康診断を受けた病院でした。

その瞬間、実姉から聞いた話が頭をよぎり、何とも言えない嫌な予感が走ったのを覚えています。

こういう時は、不思議と過去の記憶が一瞬でよみがえるものですね。

そして、電話口の看護師さんからの最初の一言は、

「びっくりしないでくださいね」

でした。

この一言を聞いた瞬間、続く言葉に対してある程度の覚悟ができました。

「胃カメラ検査の結果、胃がんの疑いがあります。〇月〇日に胃腸科の〇〇先生の予約をお取りしていますので受診してください」

そう告げられました。

最初に指定された受診日は1か月後でした。

その期間を空けても問題ないのかが気になり、看護師さんに確認したことをよく覚えています。

結果として、予約は約20日前倒ししてもらうことになりました。

電話を受けた直後、そして受診までの期間の心境についてですが、

まずは電話を受けたその瞬間、「落ち着け、慌てるな」と自分に言い聞かせたことを覚えています。

実はその少し前に参加した勉強会で、次のような言葉を学んでいました。

「窮地における対応が信頼を左右する。取り乱したり、感情的になれば、信頼は一瞬で失われる」

この言葉が、その時の自分の状況に重なりました。

そのおかげか、看護師さんの話も落ち着いて聞くことができ、その後に妻へ連絡をした際も、冷静に状況を伝えることができました。

今振り返ってみると、あの時に落ち着いて対応できたことは、自分自身に対する信頼感を高める経験になったように感じます。

もしあの時、取り乱していたとしたら、妻をはじめとする家族との関係にも何らかの影響があったかもしれません。

そして何より、自分自身に対する信頼を失い、その後の治療への向き合い方も大きく変わっていたのではないかと、今は感じています。

「がんの疑いあり」と言われたあの瞬間、

自分がどう振る舞ったかは、

その後の時間の過ごし方にも確実に影響していたように思います。

もしこれから同じような場面に直面する方がいたとしたら、

その時に「落ち着いて受け止める」という選択肢を、どこか片隅にでも持っていただけたら——

そう思います。

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